フェリカは群馬県の前橋市に所在する建築系専門学校である。 フェリカの教育は実践的で他学と比較しても特筆して実務に即した教育内容となっている。

〇２年制の建築科の卒業課題は鉄筋コンクリートラーメン構造５階建て収容人数４０名程度の学生寮であり構造的、設備的、計画的、法規的にも整合性の高い完成度をもって卒業とする内容となっている。平面詳細図や全断面詳細図などを描くなど座学で学んだ内容を表現することを求められている。これは実務に於いては経済性や施工性が求められる事に繋がる。実務の経済性とは実際の建築物を建設するにはどれくらいの費用で完成するかが大きな論点となる。これらの費用を概ね図るのが建築の実施設計図でありその中身は見積書の作成に必要な内容でなければならない。その為に実践的と称するには建物が建つ内容を希求される。その内容を座学で学び設計図に反映させる。その内容の学習が他学より強く求められている。これをもってフェリカでは実践的な教育を行っていると自負する。

これらの教育は学生たちが卒業後就職する企業に於いて高い評価を受ける。企業は建築物を設計し建設する。建物を出現させる事でクライアントから費用や報酬を受け取る。その中から利益を生み出し社員に配分する社会の基本概念である。依ってデザインや計画のみに大きな教育を行う他学とは大きく異なり卒業生は明らかにアドバンテージを持つ。

そのような教育を行っている大学は存在せず建築系専門学校においても希少である。

〇４年制の家づくり実践科では２年制の建築科の学習内容に加え学校が市内に一級建築士指導の下、購入した宅地に実際の住宅を計画、設計し建設会社に建設を依頼、工事監理を行い完成させるという超実践的なカリキュラムを学習する。これはフェリカが実践的な教育を行う象徴的なカリキュラムであり社会との関り職人や建設会社、果ては建築指導課との対話等を通して依りリアルな家づくりを体験する。最も重要視する指導は設計にある。どのような考えアイデアを建物に反映させるか等、家づくりの楽しさ、難しさ、奥深さを体験する。土地の気候風土を調べ雪、雨、風などの影響をどのように緩和するか等。カーボンゼロを目指す取り組み、窓の位置、断熱材の選択、壁の選び方等々多岐にわたる。太陽の恵みを設計にどう取り組むか、少なくとも日中に明かりを点けない等、拘る。構造的にも耐震等級に対する理解と計算。設備に対しても給排水、給湯、ガス、空調、電気設備など指導を受けながら座学に照らしながら試行錯誤する。人が住み快適で困らない家づくりのノウハウを学生の立場で体験する。他学にはない取り組みである。

尚、フェリカ家づくり専門学校では学生の建築的視野を住宅だけにに於いてはいない。工事が始まり、設計監理に移ると家づくりに関する取り組みに時間的余裕ができる。特に４年次では教会、美術館、図書館、劇場などの設計課題に取り組む。この際においてはデザイン、造詣、計画などを重要視する。他学との相違点は建物の利用に不都合がないレベルの課題提出を希求される。施設の運営側、働く人の使い勝手、施設利用者の導線など実務に重点を置くフェリカ家づくり専門学校らしく使える施設の設計を高く意識した作品を求められる。

〇インテリア設計科は3年制で1年次は建築科と同じ課程を履修する。二年時に於いてはインテリアに重点を置いたカリキュラムとなりインテリア知識全般を基本としながら1.家具考察2.照明学3.窓飾り4.マテリアル学にこだわり学習する。3年次は建築の実技を学ぶ。建築もインテリア両方理解し住宅及び商店建築に特化したクラスである。日本の大学、専門学校に於いて建築系の学校でマテリアル以外のインテリア学習を履修できる専門学校は希少である。建築系の設計事務所等に就職した際に照明器具を適切に選択できる。家具の知識がある。窓飾りについてカーテンやブラインドに明るい人材は重宝されるであろう。

フェリカ家づくり専門学校のモットーは「豊かな感性・確かな技術」である。建学当初より建築・インテリア業界で活躍する人材の育成教育に取り組んでいる。

群馬県前橋市は日本の中心に位置し住みやすく物価も安い人生の糧を学ぶには良い都市である。フェリカ家づくり専門学校は小さい学校だが貴重な教育方針を求めて日本中から建築好きな学生が集まっている。