What is FUTURO?
FUTUROとは


スペースエイジ、未来を夢見た時代の申し子
旧ソビエト連邦とアメリカ合衆国が宇宙開発でしのぎを削った1950~70年代。スペースエイジと呼ばれるこの時代を象徴するような近未来的デザインが、世界中で数多く生み出されました。
フィンランドの建築家マッティ・スーロネン設計によるUFO型レジャーハウス「FUTURO(フトゥロ)」は、そのフューチャーデザインの中でも金字塔的な建築物です。
標高3,000メートル以上の高地用レストハウスや週末用レジャーハウスとして、あるいは発展途上国の仮設住宅などに使用されることを目的に1968年に開発。その実験的な住空間のコンセプトとデザインは当時世界中から注目を集め、アメリカ・旧ソ連・南アフリカなど、さまざまな国に輸出される計画でした。
1970年代初頭には日本へ2棟のFUTUROがやってきました。その後もライセンス契約が結ばれ製品化されるはずでしたが、その特殊な意匠やコストなどの問題に加え1973年のオイルショックの影響から、わずか十数件で生産が打ち切られることとなったのです。
世界中で注目され続けているFUTURO
1979年ニューヨークのMoMA近代美術館で行われた「Transformation in Modern Architecture」展では、丹下健三の建築などと並びFUTUROが紹介されました。その後も1998年にフィンランドでのドキュメンタリー映画公開、ヘルシンキ建築博物館でのFUTURO展開催によって、ヨーロッパでは再び注目を集めます。
2001年、東京で開催された「デザイナーズ・ウィーク」で公開された際には多くの建築家・デザイナーが訪れました。このように、歴史の表舞台から消滅し幻の住宅となった現在でも、各国の大きなイベントで紹介され続けています。
フェリカのシンボル、街のアイコン
今現在、世界中で存在が確認されているFUTUROはわずか18棟。日本に輸出された2棟のうち、オリジナルのかたちをとどめ内部まで見学できるのは、2001年にフェリカの校庭に設置されたFUTUROのみ。このUFO型レジャーハウスは、建築の新しい可能性を追求し、学生の未来を照らしだすフェリカのシンボルとして、周辺住民や美術・建築関係者の注目を集めるとともに、学生たちに自由な発想とインスピレーションを与えています。
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